市場分析データの見方
新年度や半期ごとの取り組み検討、マーケティング担当者や営業担当者さんなら 自社の立ち位置や市場動向が気になりますね。
とくに新しい商材の取り扱いや事業を始める場合は、市場規模を調べます
私はIT業界でしたから、「今日からマーケティング担当です」と言われて
ガートナーやIDC、富士キメラ総研など市場調査会社のデータを見てみました
そして気づいたのは、
「同じ市場なのに、調査会社によって市場規模が全然違う…」
みなさんにも覚えがありませんか?
どうしよう?いろいろ考えました
・いくつかの調査結果から、中間値を使う?
・メディアが記事にしたプレスリリース情報を採用する?
・データの選び方が間違った?
そして15年後、マーケティング担当から調査会社のアナリストになって 答えがわかりました
あの頃の自分にまず教えてあげたい2つです
■調査レポートで最初に確認するのは「市場定義」
■市場規模には大きく2種類ある
今回はここについて解説します
最初のチェックポイント:市場定義とは
調査レポートの「市場」が、何を対象にどう算出したかが載っています
自分が探している情報かどうか、最初に市場定義を見てチェック
調査対象の商材/市場名/期間、これは調査会社によって違います
→同じ市場名でも、集計期間や含んでいるものがバラバラです
2番目のチェックポイント:市場規模の種類とは
市場規模を金額で見る場合、差が出る理由の1つ目は市場定義の違いでした
そして、もう1つの差が算出対象(数える対象)の違いです
・市場価格(消費者の支出額)
・出荷額
◆IT業界の例で説明します
出荷額<市場価格となることを、覚えておきましょう
出荷額
ハードウェアやソフトウェア商品を、開発/販売する会社の売上が「出荷額」です
ベンダーシェアは、この金額を算出している調査レポートを参考にします
市場価格
企業や個人など「消費者が支払った金額」です
ここにはSIerなどの中間マージン、消費税も含まれます 企業の支出傾向などを調べたい場合、こちらを参考にします
台数、個数
スマートデバイス/ゲーム/ハードウェアの場合、消費者が購入した台数(個数)や
ユーザーの人数を対象に調査する場合もあります
出荷台数+市中在庫分=消費者の購入数
ただし、市場規模を金額で見る場合は、出荷額<市場価格(消費者支出額)になります
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